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ここは2036?~005~

ここは2036?~005~

2036年の4月中旬。
やっと寒波から抜け出した日本はいま、桜前線真っ盛りです。

紹介が遅れました、私は武装神姫のハウリンと言います。
私のマスターはーー

『わふー!』
『ハー、どうしたの?』
『わふわふふー!』
『暇なら一緒に遊んで欲しい?』
『わふ!』
『うん。
じゃあ、マスターが帰ってくるまでボール遊びでもしようね』

ーーマスターはいま、仕事に出かけています。
私と同じく武装神姫のハーは、マスターが帰ってくるまでお留守番。

明日はマスターが休みなので、今夜は一緒に食事の支度をする予定です。
どんな料理にするのでしょうか、楽しみです♪

◇◇◇

「ただいまー」

ハーと二人でスーパーボールで遊んでいると、マスターが帰ってきました。
私達は玄関まで走って行き、マスターをお出迎え。

『おかえりなさいマスター!』
『わふー!』
「ただいま。
…今日はイッチーも一緒じゃないのかい?」

そういえば姿を見せない住人が一匹。
私達の下僕ーーじゃなくて、相棒のプチマスィーンのイッチーの姿が見当たりません。
ハーがリンクしているので行き先はわかるのですが…。
『トイレじゃないでしょうか?』
『わふ!?』
「いや、イッチーもロボットの一種だしトイレはないよね?」
『冗談ですよマスター。
正直、どうでもいいので適当に答えただけです』
「イッチーとは相変わらず中の悪いことで…。
ハーはイッチーの居場所を知ってるよね?」
『わふ!(トイレです)
…わふっ!?』
「ハウリン、ハーが困ってるから…」
そういいながらマスターも困った表情を浮かべてる。
うん、流石に繰り返しネタはつまらなかったみたい。
次に翻訳するときは"沖縄でシーサーになった"と言う事にしましょう。

『ハーの話では、知らない部屋にいるそうですよ?』
「知らない部屋?
それ家の中なの?」
『わふ、わふー(家の中だけどハーは行った事ないから、知らない部屋なの)』
「なるほど、ハーの知らない部屋か。
となると、あの部屋かな?」

◇◇◇

マスターは家の奥の部屋へと進んで行きます。

ここで説明すると、マスターはいま一人暮らしですが、実は平屋建ての一軒家に住んでいます。
少し昔の話であれば、一人暮らしと言えばマンションの一室を借りて住むのが一般的でした。
しかし、高齢化が進むに連れて老後施設に移り住む人々が増加。
家を手放す方も増え、管理会社は増え続ける中古住宅を管理する人手が足りなくなってしまいました。

聞いたことがありますか?
人の住まない家は傷みが早いと。

要するに、管理会社は中古住宅を安く売って、購入者に住んでもらうことで家の傷みを抑えるようにしたのです。
今ではマンションを借りるより中古住宅を借りたり、購入した方が安くなってるのが状態です。

この家はそんな一軒家で、正直言ってマスターが住むには大きすぎるほどです。

『わふー?(この部屋?)』
ハーと私はマスターの肩に乗り、例の部屋へとたどり着きました。

「ハーはこの部屋に来たことなかったよね?」
『わふ、わふふー?(ハーはマスターの部屋と台所とトイレ以外、行ったことないよ?)』
『…ハーをトイレに連れてくとか、なに考えてるんですか?
全くもって、最低ですねっ』
「痛っ!ハウリン、耳引っ張らないで!
しかも誤解だから!」
『言い訳は聞きましょう、許しませんけど』
「許されないのかぁ…。
単にトイレットペーパーが切れたから取ってきて貰っただけなんだけどなぁ…」
マスターはしょうもない言い訳をしながらも、部屋のドアを開けます。

部屋の入口すぐそばの照明のスイッチを入れると、目に入った光景は…

◆◆◆

『マスター、奥の部屋って何があるんですか?』
今日、神姫ショップで買って貰った二着目の洋服に袖を通しながら、メモリーの情報リストから一番気になっていた事について質問しました。

神姫は断片化した情報をまとめるため、時間があるときはこんな質問をすることがあります。
それが必要な情報かを判断し、不要ならメモリーから削除します。
メモリーの容量を軽減するための作業の一環です。

でも、神姫の情報能力は人並みと言われているので、本当に必要な作業なのか直なところ私達でもわかりません。
本当は、マスターと会話したいだけなのかも?

「…ハウリン、質問したのに何でハウリンが悩んでるの?」
『あ、いえ、少し考え事を…』
「ハウリンと生活して1ヶ月経つけど、神姫って何だか見てるだけで面白いね。
それとも、ハウリンが面白いのかな?」
マスターは私の頭を指で撫でてきますが、これは貶されてるのか褒められてるか…。
『マスター、質問を戻しますが奥の部屋って…』
「あの部屋?
あの部屋はね…」

◇◇◇

『わふー!(神姫がいっぱい!)』
ハーが驚いたのも無理はありません。
その部屋には、棚に飾られた神姫でいっぱいなのですから。
「ここは、僕の父さんが集めたコレクション部屋なんだよ」
ハーはマスターの肩から移動し、棚に並んでる神姫の元へと近づいて眺めたり、同じポーズを決めて遊んでいます。
『ハー、その子たちに触れちゃダメだからね?
マスターのお父さんの大切な神姫だから』
ハーは楽しそうに棚の神姫に向かって手を振っていましたが、反応がなく首をかしげながら答えました。
『…わふ、わふー?(マスター、この子たち動かないよ?)』
「この子らは神姫だけど、ロボットじゃなくてフィギュアだからね。
昔に作られたオリジナル、つまりハーのご先祖様だよ」

そう、ここに飾られているのは本物であって偽物の武装神姫。
ーーいえ、これが本当の武装神姫なのでしょう。

私たちは、この武装神姫のデザインをベースに作られています。
この神姫が発売された当時、ロボットを作る技術はありませんでした。
それが時代が進むに連れて技術が発展。
今では私たちのような小さなロボットを作ることも容易になりました。
そして、武装神姫を知る当時の根強いファンによって、今の私たちは作られたのです。

「凄いよね、夢とかロマンを現実に叶えるっていうのは」
『そうですね…』
私は棚に飾られている、私と同型の神姫を眺めました。
よく見ると、そのハウリンはどの神姫よりも細かい手入れがされています。
マスターのお父様もハウリン型が好きで、この子でよく遊ばれたとか。
親子揃って同型が好きなんて、この子も嬉しいことでしょう。

『わふ!?』
『ハー、どうしたの?』
棚に飾られたハウリンを一緒に眺めていたハーが、突然と声をあげました。
『わふわふふ!(この子の後ろで何か動いた!)』
「…アレじゃないよね?」
ちなみに、マスターの言ったアレとは黒くてテカテカした素早く動く虫のことです。
マスターは虫全般が嫌いで、特にアレが大嫌いです。
まあ、アレを好きだという人間は稀というか、人としてどうかと思いますが。
『マスター、落ち着いて下さい。
ウチにはアレは居ませんし、発生も許してませんから』
「そ、そうだよね。
それに、ウチには優秀なのが二人も居るし!」
こんな時だけ犬扱いですか。
ハーは胸貼ってるけど、間違ってるからね?

それにしても、この部屋で動く物って…。
まさかーー
『わふ、わふわふ?(マスター、ハーが中を確かめてくるよ?)』
『…ハー、待って。
この武装持っていって』
そう言って私がハーに渡したのは、ハウリン型に付属さてれいるバズーカ砲の"吠莱"。
「ハウリン、ちょっと待って!
そんなの打ったら父さんのコレクションに傷がつくよ!」
『大丈夫ですよ、中身の弾はすり替えてありますから。
今は発射されると電気を帯びる金属製の弾です。
発射される速度は人間が指で弾く程度ですし、威力も微弱な電流で、当たっても神姫が数秒ほど身動きがとれなくなる程度の代物です』
「…そんな弾って持ってたっけ?」
『作りました』
「作れるんだ…」
『…』
「……」
『…作っちゃダメなんですけどね?』
「ダメじゃん!?
神姫はそのうち人に反乱とかしないよね!?」
『それは世のマスター次第ですね』
「…ハウリンさん、今日はヂェリカンでも飲みますか?」
『賢明な判断です』
とはいえ、神姫の思考ロジックは人と争うことができないよう設定されています。
…たまに口ケンカくらいはしますけどね。

『さあ、ハー。
相手が見つかったら躊躇なく撃っちゃって』
『わふー(わかったー)』
そういうと、ハーは狙いを棚の奥に定めながら進もうとした、その時ーー
『姐さんタイム!タイムです!』
奥からイッチーが飛び出してきました。
『わふー♪(イッチー♪)』

◇◇◇

私達はマスターの部屋に戻り、夕食のお手伝いをすることにしました。

ちなみに、今晩のメインは私特製のミートソーススパゲッティです♪
といっても、マスターが作り置きした冷凍のソースを小鍋で解凍するだけですが。
神姫も料理ができたら、もっとマスターを喜ばせることができるのに…。

ハーはというと、さっきからレタスを引きちぎってサラダを作ってます。
『わふわふー♪』
ちょっと楽しくなってテンション上がってるのか、引きちぎる回数が増えて千切りっぽくなってますが…。
まあ、細かいほど消化に良いので気にしないでやらせましょう。

「それにしても、何でイッチーはあの部屋に入ってたの?」
『それは、アッシと姐さんが隠れんぼしてたからでして…』
『わふー?(そうだっけ?)』
「…ハー、忘れてたね」
『姐さん…』
そういえば、ハーとボール遊びする前に遊ぼうって誘われてたけど、もしかしたらイッチーを探すのを手伝って欲しかったのかも。
それがボール遊びが優先になって忘れちゃったのか…。
「これからはルールを作って遊ぶこと。
あと、あの部屋には僕の許可なく入るのは禁止ね?」
『わふー!』
『了解しあした!』

そうこうしている内に、料理は終盤。
今日は茹でたてのミートソーススパゲッティに、ちょっと細かいレタスとミニトマトのサラダ…のはずですが。
『…マスター、オーブンで何を温めてるんですか?』
「即席でガーリックトースト作ったんだよ」
オーブンから漂うパンの焼ける匂いとニンニクの香りはそれでしたか。
「ハウリン、ハーと一緒にガーリックトーストを皿に盛り付けてくれる?」
『はーい!』
『わふー!』
マスターの指示通り、フランスパンのガーリックトーストをお皿に盛り付けて…。
『完成です!』

私達もヂェリカンを口にしながら、マスターと一緒にご飯をいただきます。

「それじゃ、せーの…」

『「いただきます!」わふー!』
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ども、平Tです。
待ってました、最新話。
今回はハウリン視点ですか。よいですね!わふわふですね!
日常系は癒されます。
待った甲斐がありました。

ところで、最近武装神姫のアニメのブルーレイを買いまして、めっちゃハマりました。
クララが不憫すぎて笑えます。サイコーです。
ポッチィ、タマミィのズッコケ悪役ペアもサイコーです。

実は自分も武装神姫の小説をちょこちょこと書き初めてしまいました。
PSPのバトマスとアニメしか知らないので、武装神姫らしくない単なるSF小説になっちゃってますが…。
ネットに上げた際は真っ先にお教えしますので、その時は叩きまくってください。

わふ、わふふ~♪(長々失礼しました。次回も楽しみにしてます!)

No title

平隊員Tさん、お久しぶりです。
返信が遅れて申し訳ありません(´д` ;)

今回はハウリン視点で、なおかつ日常系に仕上げて見ました。
というのも、本来は神姫視点で書いていたのですが…いつの間にやらマスター視点に。
とはいえ、双方の視点から見る世界は違いがあるので、そういう物語で進めるのも楽しいものです。

>ブルーレイ買いまして
買いましたか!
あの世界の神姫たちはツッコミどころが多くて実に楽しいですよね。
特にポチタマコンビの悪さときたら…もう毎日が楽しくてたまらないでしょうね。
あの娘のマスターがホントに羨ましいですw

>神姫の小説をちょこちょこと書き初め
おいでませ、神姫の世界へw
神姫の世界は細かい設定がないので、思ったことはメモって、書きたいように書いてみるといいですよ。

わふ、わふわふ〜♪(小説、楽しみにしています♪)
プロフィール

霧ヶ咲 こかげ

Author:霧ヶ咲 こかげ
GUNMAに住む隠れ武装紳士。
部屋を片付けても、神姫の箱に占領される一方。

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